top
イライラを抑える方法

イライラを抑える方法で「Stay home」を乗りきる

最近どうもイライラが多い、ちょっとしたことでイラっとしてしまう、子どもや家族につい大声でどなってしまった…そんなお悩みはありませんか?

これは何もあなただけのお悩みではありません。コロナ感染の拡大は、体への被害だけでなく私達の感情にもアタックしています。全国的に「Stay home」が合言葉となっている中、皮肉にもそれは家庭内暴力や自殺へと追い込むことほど重大です。これ以上感情への被害を拡大させないためにも、その火種となるイライラを抑える方法についてお伝えします。

 

イライラを抑える前に知ってほしいこと

イライラの正体とは?イライラはなぜ起こる?

イライラを抑える方法の前に、知ってほしいこと。そもそもイライラの正体とはなんでしょう?それは、ズバリ「理想とのギャップ」です。つまり「理想と現実が違った」こと、「理想が裏切られた時」にそれは起こります。

理想とは、それぞれが持っている「こうなってほしい」「こうあってほしい」という姿であり、「こうあるべき」「こうなくてはならない」というその人が持つ価値観や信念にも通じるものです。

例えば、これは私の例ですが

こどもは素直に親のいうことをきくもの
食事は家族全員が揃って食べなくてはならない
洗濯物はシワをきれいに伸ばして干すべき

このような私達自身が持っている「こうあるべき」や「こうあるべきではない」、これがイライラの元であり、イライラの正体なのです。

言葉にはせずとも、少なくとも自分自身には当たり前だと信じていることが、そのとおりにならないことが「イライラ」として現れるのです。そのため、求めている理想が高かったり、色々なことに理想を求めていく人ほどイライラしやすい傾向にもあります。

 

イライラのメカニズムとは?

イライラを抑える方法の前に、イライラが起こるメカニズムを知っていると対処がしやすくなります。

イライラの正体は「理想とのギャップ」です。そしてその理想が目の前で裏切られた、つまり期待していたものとは違っていた、ということでイライラが起こります。

とすると、同じような出来事にであった時に、期待していたことが何かによってイライラと感じる人もいれば、イライラと感じない人がいることになります。

例えば、
Lineに既読がついたのに、すぐに返事が来ないといった場合に
「Line読んで返事も返さないってどういうこと?無視されてる?」とイライラして返事がくるまで不機嫌で過ごすのか、「返事がすぐに来ないということは、何かあったのかも?」と不安で過ごすのか、「返事がすぐ来ないってことは今はちょっと忙しいのね」と気持ちを切り替えるのか。

あなたはどちらに近いですか?つまり事実は一つですが解釈は複数あるということです。ここでの事実は、「既読はついたが返事がすぐに来ない」ですが、同じ状況の中で少なくともこの3パターン以上の解釈があり、同じような反応=イライラする、わけではないということです。「自分がそれをどう解釈するか、捉えるか」によって、その後の思考や行動に影響がでるということです。

また同じ状況でも日によって反応が違うことがありませんか?例えば、それ以外にも楽しいことが目の前にあったり、何かに集中しているとLineの返信がすぐになくてもイライラしなかったり。そう、イライラが機嫌に左右されることも特徴です。つまり、イライラを生み出しているものは、実は自分自身にあったのです。

 

Stay homeでイライラが起こりやすいのは?

東京都をはじめ7都府県から広がりすでに全国規模での緊急事態宣言がなされました。在宅ワーク、テレワーク、自宅待機、休業にとどまらず、解雇や倒産といった事態にまで発展し、ますます不安な状況となりました。そしてその不安は、どうしても些細なことでもイライラを引き起こしてしまいがちです。そしてそれは「Stayhome」となるとなおさらです。それはなぜでしょう?

人は想像できないもの、見えないものに対して不安や恐怖を抱きやすいといわれています。コロナによる影響はいつまで続くのか、私もコロナに感染しないか、家族がそうなったらどうしよう、まさに今この状況こそ人々が不安や恐怖に包まれる状態です。その上、外出が制限され自分のコントロール領域が狭くなることでその不安や恐怖はより募っていきます。不安や恐怖が脳や思考を支配すると、些細なことに過敏に反応しがちです。これは、人間の脳機能の特性からも言えることです。脳機能は1つのことしかフォーカスできないという特性を持っていて、不安や恐怖に意識が向いていることですべての出来事をそこに結びつけて解釈し、結果イライラが起こりやすい状態になってしまうということです。

また、特にイライラという感情は、身内や近い関係ほど起こりやすいと言われています。同じ時間を過ごすことが増え団らんや家族の絆が深まることもありますが、時間を共にする分、普段なら気にしないことに目がいき、こんな状況なのに何やってんの!とイライラに繋がってしまうというわけです。Stay homeが続くとその状況を引き起こしやすいと考えられます。

 

イライラを抑える方法

Stay homeの状況下はイライラしがちだから仕方ない、ではありません。これは放置すると喧嘩やDVなどに繋がり兼ねません。できるだけコントロールしながら、上手にイライラと向き合っていきましょう。

 

イライラが起こったらやること

イライラが起こったらまずやることは、そのイライラの場面や状況から一旦、目を反らすもしくは気を反らすことです。可能であれば少し別のアクションをしてみて下さい。上を見たり、反対側へ目をやったり、目をつぶったり。その他にも好きな曲を口ずさんだり、好きな食べ物を思い出したり。脳機能の特性を利用するのです。イライラしたことにそのまま意識を向け続けていると、イライラをより募らせてしまいます。

また、深呼吸することもおすすめです。その場合は、息を吸うのではなく吐き出すことから。吐く息にあわせてイライラが外に出ていくことがイメージできればバッチリです。吸うのは吐き出す量に応じて自然と体に入っていきます。

一旦クールダウンができたら、イライラした自分を受け入れてみましょう。具体的には「イライラしちゃった、私」「今、なんだかイライラしたみたい」と自分自身に「イライラしてもいいんだよ」のGoサインを出してあげることです。イライラするのは悪いことではありません。なぜならイライラは理想とのギャップなので、本当はこうしてほしい、こうあってほしいという理想が自分の中にあるだけだからです。イライラすることって悪いことではないのです。

 

イライラをしてもやってはいけないこと

イライラをすることは決して悪いことではありません。ただし、そのイライラの気分を持ち続けたり、イライラのまま何かをしたり、勢いで言わなくてもよいことを言ってしまったり、相手を傷つけたり、場合によっては自分自身を傷つけることはよくありません。

たとえイライラが湧き上がっても、やってはいけないことは「反射」です。反射とは、咄嗟に反応することで、人間がもつ原始的な反応でもあります。そこには思考する、つまり考えたり立ち止まったりという時間がない状況です。例えば、イライラして大声をあげたり、すぐさま怒鳴ったり、目の前にある何かを投げたりと、イライラした気持ちを何か他の物にぶつける行為です。これは何も他者できでなく自分自身に向かう人もいて精神的にも肉体的にもよい結果は生まれてきません。イライラした時にこの「反射」さえコントロールすることができれば、大丈夫です。イライラしていることを受け入れることですね。

 

イライラの原因を見つけ言語化する

イライラした自分を受け入れることができたなら、こう問いかけてみましょう。「本当はどうしてほしかったの?」「どんな反応だったら良かった?」
このような問いに対して具体的にこうしてほしかったということが言語化できるとよいですね。これがいわゆる自分のイライラの原因ということになります。自分がどんな状況になると、またどんな一言に、表情に、態度にイライラをしたのか、起こりやすいのか。この問いを投げることによってイライラの原因を突き止めることができます。

例えば、最近あったことですが
家へ帰るとキッチンのシンクが使った道具で溢れかえっており、私の「イライラ」が起こりました。見る限りお菓子作りをするだけして放ったらかした形跡です。ひとまずイライラして反射せず、それを受け入れた私は、イライラの原因を探し始めました。どうしてほしかったのか?

「使ったものは洗って元にもどしてほしい」「シンクはいつもきれいな状態であってほしい」、そのほかに「ご飯の準備をしてこども達に早く食べさせたいから、スムーズに取り掛かりたい」でした。
そのため娘に「これはどうしたの?」と聞いたあと、「お菓子を作った後は、道具を洗って元あった場所にもどしてほしいなあ。お母さんは、ご飯の準備をスムーズに進めるためにシンクはきれいな状態がいいと思っているんだよね」とリクエストしました。このおかげで、私は自分のイライラの原因を見つけただけでなく、それを言語化して不要なイライラを持ち続けることなく、イライラの感情を周りに伝染させずに準備に取りかかれました。つまり、イライラの原因がわかるとその感情を回避する方法が見つかりやすいということです。

まとめ

イライラを抑える方法は、イライラが起きたらそこからできるだけ意識を別のものへ向け一旦離れることが重要です。イライラする対象に脳がフォーカスされた途端に身動きが取れなくなってしまいます。深呼吸をしたり、歌を歌ったりもよいですね。また、イライラした自分を受け入れて、本当はどうしたかったのか?という問いの答えを言葉にすることで、自分自身が持つイライラの原因を探しだし、イライラを未然に回避することも可能になります。イライラしてもすぐに反射をしないこと。Stay homeでイライラは起こりやすくなっていますので、ぜひとも試してみて下さいね。